相続した土地でアパート経営して、失敗した自営業者や成功した人

【アパートを建てたけど失敗して売却した自営業者の方】

・親から相続した土地に区画整理があった場合

60代の自営業の夫婦の 方なのですが、親から相続した広い土地がありました。
今から十数年近く前はその一帯は田畑だったのですが、
区画整理で整地され舗装されていい道路に面する土地になりました。

すると不動産屋が売らないか と、もちかけてきたそうです。
使ってはいない土地ではあるものの親から承継した土地ですから断ったそうです。

しかし商売も暇になり、売上はどんどんなくなって行きました。
個人商店はバブル後急激に悪くなっていきました。商店街がなくなっていきましたから多くの方が分かっていると思います。

土地を売却して、生活費や事業の支払いに充てようかとも考えるようになったのです。
固定資産税の支払いや国民健康保険料の支払いも大変で区画整理により土地の値段が上がるとこれらの税金も上がってきます。売らない土地や住んでいる土地なら土地の値段が上がるのは困りものです。

土地を持っている人は、持っていることにより税金などが係り大変です。
相続などで何も苦労せずにもらえる人はいいと思いますが、
持っていれば持っているなりに苦悩があります。

・不動産屋とアパート業者が営業に来る 失敗はないのか?

土地を売らないかと勧誘に来たことのある不動産屋が
今度は、「アパート経営をしないか」と、
アパートを建てて 大家になってみないかと勧めてきたそうです。

そんなお金はない と断ると
銀行から借りられる、と言われたらしく
アパートにすると相続対策になり、相続税が安くなる
借金はアパートの家賃で払える。
大家さんになって不労所得が入る。
と言われ、考えたそうです。

お店の売上もさらに悪くなってきました。

このまま仕事が年々悪くなれば、貯金もやがてなくなるだろう。
これ以上なくなったら生活費にも困る。
このままだと店も閉めざるを得ない。
老後は国保だから食べていけない。
老後の生活ができなくなる
不安がたくさんあり 悩んだそうです。

自分でも何とか土地を利用しようかとも考えていたようです。
でもアパート経営は、資金も大変かかり失敗したらもっと生活に困る と悩んだそうです。

アパートは一棟何千万円もします。
はっきり教えてもらえなかったのですが3500万円位で6世帯でその他に駐車場や外回りのフェンス代などがかかったようです。
二十数年で返済するらしいです。
あまり詳しいことは聞けませんでした。住宅ローンと同じくらいの長期で返すようです。

不動産屋が持って来た家賃収入と返済などの支払を一覧にした収支明細書などを見せてもらうと
毎月十何万円以上かは、手元に残り それを生活費に回せるというのです。
多額の借金があって、毎月の返済額があっても、
それを超える家賃が入るから、アパート経営をやるべきだと勧誘されていたのです。

その金が入れば生活は楽になり、お店の売上が下がってもアパート収入でやっていけそうだ。
老後の生活の収入にもなる。と思ってきたそうです。

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・借金してアパートを建て大家になる

店主夫婦はアパートを建てる決心をしました。
アパートは大手の住宅メーカーがあらかじめ設計した よくある2階建ての2DKのアパートです。
一世帯に駐車場2台用意しました。
図面や外観など基本的な部分もほぼきまって作られています。
プレハブ住宅なので大家さんの好きなようにはできませんが、
よく研究された設計なので、
アパート慣れしていない工務店が作るものよりもいいものかもしれませんが、
きゃしゃで個性がないという意見もあります。

銀行の借入は不動産屋が準備してくました。
それでも頭金が必要なようで家族の貯金をいくらか使ったそうです。
この頃は、銀行も土地を持っていればアパートを建てる為に全額お金を貸してくれたようでした。
入居者の募集もアパートを斡旋してくれた不動産屋がやってくれます。
アパートは完成し 入居者もいて順調なスタートだったようです。
当時なら新築の場合、すぐに入居者が決まったそうです。

・アパート収入も増えるけど出費も増える

アパートを建てると家賃収入は入るが、出費も増える のです。
アパート等の建物を建てると、登記費用などもかかりますが、固定資産税も取られることになります。
土地は以前は更地だったので、建物が建ったから土地の固定資産税は下がる と思われます。
借金の返済があります。利息をつけて返さなければなりません。
儲かれば所得税や住民税も取られてしまいます。

その他修繕費もいずれかかってくるので、修繕費も準備しておく必要があります。
アパートの募集の為の広告料や看板代も請求されることもあります。

・アパート新築後、数年経過すると入居者が減る

いつも満室なら返済もできてある程度お金も残りますが、数年経って空き室が出るようになると、次の入居者がなかなか入らないようになったらしいのです。

いつまでも空き部屋のままだと、借金が払えなくなってしまいます。
新しいアパートが近くにできてきた のです。

すると借家人は新しいところに行くようになり、古いアパートには入らなくなります
その為、不動産屋さんもその店主のアパートを紹介しても、値段が同じなら新しいアパートをお客さんが選んでしまいます。
物件は入居者が決めますから、いくら不動産屋さんが斡旋してもだめです。
その為不動産屋さんとしても、他のアパートやマンションと同等になり
入居してもらう為にアドバイスをします。
エアコンをつけましょう、
衛星放送やネット回線も必要です
物置があるといいです。

それをつけると、お金がかかってしまいました。
それでも見た目が古くなってくるとまた入居者がいなくなる のです。
家賃も値下げ せざるを得なくなります。
すると以前から入っていた人から
「他の部屋が安いのだからこちらも値下げしてください」と要求されます。

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・アパートを売却する

アパートが古くなってきて、設備も整えてお金をかけて外装の修理のお金もかかってきます。
新しいアパートが次々にできてきたので、家賃を下げないと借り手がつきません。
家賃を下げてしまうと返済に回せるお金も生活費も取れなくなってしまいます。
結局、入居者が来なくなり空き室も増えて、家賃は思うように取れず、
土地ごと売却することにしました。

区画整理した地域の為、農家だった地主も多く、農業を辞め次々に新しいアパートを建てた のです。新しいアパートに人は入りたがります。
また従業員の寮として借りていてくれた会社があったのですが、閉鎖することになり退室していったそうです。そういう原因もありました。
アパート経営の失敗もある難しい時代になってしまったのです。

【アパート経営が成功している人もいる】

アパート経営もいい人はいいようで、仕事でたまたま話した人が近くの市で大家さんをやっていました。
アパート業者に勧められて20年近く前に親から相続した土地にアパートを建てたそうです。

その後近くに大型のショッピングモールができ、商業施設や工場などが出来てきた のです。
そして数年前に借金で、もう一棟同じアパート業者に依頼して建築したそうです。

そちらの棟も常に満室で空きが出てもすぐに次の入居者が決まるのだといいます。
古いアパートの方もそれなりの家賃で、きちんと運営ができているそうです。

1棟建て稼げて、その後もう一棟建て2棟でやっています。
1棟は元が取れたとのこと で、この古いアパートからの家賃収入は借金がないので自分のものにできます。

もう一棟もいずれ元が取れるだろうから大丈夫だと言っていました。
「アパートは多いと言うけど、うちの方はアパート経営もいいみたいだよ」と年配の夫婦の方から話しを聞いたことがあります。

「アパートはありすぎ、でき過ぎだ」、ということを聞きますが
実際にまだいけるという人もいました。
場所による のでしょうか?
成功するアパート経営者もいました。

古くなったアパートでもリフォームすれば、
近くに会社やショッピングモールなど人を呼べる施設が来るようになると入居者も増えるのかもしれません。

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