工場が閉鎖し、失業し家も失ったが草刈りで社会復帰したおじさん

【草刈りをする橋の下の住人(仕事をなくした中高年)】

・橋の下にブルーシートの小屋ができた。

うちの親戚の家は、土手したにあります。

その土手に沿って流れている川があり
そこに、橋がかかっています。

いつの日からか、橋の下に
木材や飲み物の箱などが、コンテナのように形作られました。

そのうち、それがブルーシートでおおわれ、
出入り口のようなものまでできて、
廃棄物で組み立てたような小屋になり、
そこに、人が住んでいるようになってしまいました

近所の人も、不信に思っていたようです。
小屋の周りには、鍋やペットボトルのようなものもあります。

人が住んでいるのか? 不審者でもいるのか

あるいは、気の毒な人でもいるのかもしれないと
見てみぬふりと言うか、何だろうと、
不安な気持ちで見ていました。

やっぱり、人が住みついているようでした。
近所の人達が、バラック小屋に
出入りしている人を見かけるようになってきました。

町内会でもどうしようかと、
住民たちがひそかに心配し出してきました。

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・土手に草がおい茂るようになる

春になってくると、
土手の遊歩道の周りに雑草がたくさん生い茂ってきます。
その土手は近所の人達の散歩道です。
草が、高さ50センチ以上に生え、道にまで はえてきます。

草が生えて、道がよく見えなくなってくると
空き缶やペットボトルなどのゴミを捨ててしまう人や

飼い犬にフンをさせに来る人も増えて、

近所迷惑になります。

町内では、当番で草刈りをしたり、
ごみを拾ったりする活動をしていました。

日曜の朝早くから、グループを組んで
当番で、草刈りと清掃作業をしなければならないので大変でした。

・どこかの人が土手の草を刈ってくれる

ある日、土手の草が芝生のように、短く刈り入れられていました

土手の歩道の端から1メートルくらいの所まで、
草がきれいに刈られていました。

役所か、近所の誰かがやってくれたのかと思っていたそうです。

しばらくたって、草が再び伸びてきた時、

うちの親戚が
エンジン付きの草刈機で、
土手の草を刈っているおじさんを見つけました。

そのおじさんは、朝早く、何日間か かけて、
草を刈り続けていました。

おかげで近所人は大助かりです。

見渡しが良くなるので、夕方の散歩も安心してできます。
草刈りの当番もなくなりました。

そして、また草が生えてくると、
朝早くから、何日間かかけて、
そのおじさんが草刈機で、雑草を刈ってくれるのです。

近所の人が、作業をしている人に声をかけると

その人は 橋の下に住んでいる人でした。

・・・・・・・・・・・

その橋の下に住んでいるおじさんは

「草が生えてきて、うっとうしく、
みんなが、草むしりやゴミ清掃をしているから
自分は、無職で時間があるし草刈機もあるから
刈ってあげよう」

と思ったと言うのです。

橋の下に住んでいるおじさんのおかげで、
近所がきれいになった、
草刈りに行かなくて済み、
ゴミも減ってきたので、近所の人は助かりました。

ボランティアでやってくれる 橋の下のおじさんのおかげです。

・橋の下のおじさんは工場の閉鎖で仕事をなくした

そいうことを聞くと
橋の下のビニールシートのほったて小屋も不信感がなくなります

その人は、工場に勤めていたのですが、
数年前の不況(リーマンショックか?)で、
工場が閉鎖され、
そのまま失業してしまって、
仕事も、住む所もなくしてしまったのだそうです。
仕方なく、橋の下に住んでいたようです。

そのおじさんは、
かなり広域にわたって長い土手(遊歩道)の
草刈りをしてくれるようになりました。

うちの親戚は、
「自分の家の前の草も刈ってくれてさっぱりして、
見通しもよく 助かる」
「燃料代がかかるだろうから、千円渡したよ」
と言っていました。

「橋の下に住んでいるけど変な人じゃないよ」
何百メートルもある土手の草を、
草刈機で刈ってくれるおじさんを、私も見かけたことがあります。

2年位、橋の下のおじさんは、土手の草を刈り続けてくれていました。

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・気づくと橋の下の小屋がなくなっていました。

ある時気づくと
橋の下のブルーシートの小屋がなくなっていました。

どうしたのかと親戚に聞くと

「あの人、誰かの会社で働いているよ。」

「みんなの為に草を刈り続けてくれていた姿を、
近所で工場をやっている人が見ていて、

  まじめそうだから、働いてみないかといって誘ったらしいよ

その橋の下のおじさんが、
まじめで 人柄も 良さそうだったことは、
近所の人も見て、知っているようです。

・・・・・・・
橋の下のおじさんが草刈りをしている時に、
気づいた近所の人達が、お礼の言葉をかけていますが、
その雰囲気でわかったそうです。

そのことが評判になり
近所の工場をやっている人が、
人手が足りなかったので、アルバイトを誘ったそうです。

そこでも、良く働くのだそうです。

継続してアルバイトをするようになったそうです。

働くようになると、給与が出ますから、
やがてアパートを借りられるようになりました

その人は、こうして社会復活したそうです。

そんなこともあるのか?と、私は少し驚きました。

あれから数年以上は立ちますが、
橋の下に小屋はできていません。

一回転落すると、
立ち直ることができなくて、大変らしいのです。

しかも、60歳近いような人に見えたのですが、
そんな人がよく頑張ったなあと思いました。

私もそのおじさんが草を刈っている姿を見たことがあります。

「ああ、あの人がそうだったのか。橋の下の人か・・・」

あんな年から頑張って復活したんだ。
すごいなあと思いました。
周りの為に社会貢献したことにより、社会復帰できたようです。

高齢になって転落しても、頑張れば
「復活することはできる」と言うことが分かりました。

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