左遷される人に問題がある場合もある。地方の左遷先に嫌われた人

【都心から左遷されて田舎に転勤してきた人】

・売店の仕事で物を売ることを覚えようと

私が、売店の店員のアルバイトをしていた時でした。
大手企業の関連会社で、都心と地方に支店がある会社でした。

給与は安いのですが、社会保険や有休などはきちんとあり
地元では 規模も大きく いい方の会社でした

大手の孫会社だったので、
正社員になると、給与は安いのですが、
ボーナスももらえ福利厚生もしっかりとしていて、
大きな会社のグループだからなくなることがなく安心できる会社でした。

私は、販売の仕事も経験して、もしこの仕事が良かったら物を売る仕事もしていこうか
と考えていた時でした。
経営の本とか、会計や営業のセールスの本とかを読んで
自分なりに販売について調べ、販売の仕事に期待していました。

働いていると、
「あっ、こういう物が売れるのか」とか、
「お客さんが良く来る曜日や、時間帯があるのか」
と言うことを知ることができました。
作業でない仕事は経験がありませんでしたから、面白く思いました。

・先輩女性従業員に仕事を教えて頂く

販売店だから女性従業員が多かったのです
女性従業員達は親切に色々教えてくれます。

お客さんがレジに商品を持って来たら、レジ打ちし、商品を袋詰めして
お代をいただく仕事で、
その他商品の陳列などの簡単な仕事ですから、誰にでもできます。

入りたての私に みんなが親切に教えてくれました。

ただ、私は売店の女性従業員に 一度教えてもらったくらいでは、
仕事を覚えることができませんでした。

私は、同じことを何度も聞きました。
そんな時でも、嫌がらずに教えてくれました。
「自分たちも、一回聞いただけでは覚えられないから当然だ」
と言って 親切に教えてくれたのです。

中にはキリキリしている怖い女性の先輩もいましたが、
それでも、覚えられない自分が悪いと思い、丁寧に聞くように心がけました。

また、例えば、
その怖い女性の先輩が荷物を運ぶことができない時などは、
私が運ぶのを補助して
迷惑をかけてしまった分を取り戻そうとしていました。

その為でしょうか、また私が作業ができないことがあっても
「フー」と息を吐くようにして 我慢してくれるようになった気がします。

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【偉そうな左遷されてきた人】

・本店採用の若い人が移動してきた

私がバイトしていた売店に、都心の本社から
人事異動で 若い人が 転勤してくるということを知らされました

大手の孫会社でも、本社は都心にありました。

本社から来る従業員は、支店長クラスの人を除き、
実際は左遷されてくる人が多いと、女性従業員達がヒソヒソと噂をしていました。

そんなことを、噂されている場所に移動してくる人の立場を考えると、
嫌だなあと思いました。

当時20才前半の私は、そう言う社会経験も初めてだったので、
戸惑っていました。
「どんな人がくるんだろう」

・変な格好で偉そうに話すので転勤先の人に嫌われた

その人は支店長に連れそわれて、売店にやってきました。

鈴木さん(仮名)という20代半ばの男性です。

細身の方でした。ヘアーリキッドか何かをべっとり付けて、
きちんと七三に分けていました。

細い体をテキパキと動かし、大きな目をギョロッとさせ
視線をキョロキョさせるので落ち着きがない人に見えました。

何となくカマキリを連想させるような風でした。

細身の体で、スラックスをかなり上に釣り上げていて、
ズボンがツンツルテンでおかしいと女性従業員達がいい、
初対面から女性職員に嫌われてしまいました。
女は厳しいです。

そんなのなんでもいいじゃないかと思いました。

それだけでなく
本社で採用されたこの若い鈴木さんが、どれだけ偉いのか知りませんが、
偉そうな話し方をするので
年配の女性従業員にも、若い女従業員にも、いい印象はありませんでした。


そんなこともあり、嫌われてしまった感じがしました。
私と言えば正社員でなく アルバイトの最低の身分でしたから、
鈴木さんは、気楽に話かけてきたようです。

その人はズボンをやたらと上にあげ、ベタッと髪の毛を七三に分けて
面白い格好しているくせに、自分では気づかず、
へんてこりんなのに、偉そうに話すので、興味があって、割と話しました。

バイトとはいえ、この職場では私の方が先輩のはずです。
「教えろ」見たいな感じでした。
誰にでも偉そうに話すのです。
都会の会社では、年齢や経験にかかわらず、
会社での身分に従った接し方をするのだと聞きました。

「そんなもんなのかな?」と不思議でした。

・女子従業員の評判が悪くなる

「あの人、左遷されて来たんだよ」
「道理で、嫌な感じ」
例え本社採用でも、こちらの田舎の支店に来たら、後輩になると思います。

仕事を教えてもらうくせに、偉そうな口調で話すと嫌われてしまう気がします。

年齢もかなり上の人に友達口調で話して、嫌な感じだと思われたと思います。

変な格好をしている人に、馬鹿にされているようで余計嫌われたのだと思います。

「これ、どういうのか教えてくれる?ふん フン そうか 簡単だね」
「あっそう。」
「大丈夫、もうわかったから」
転勤してきた鈴木さんは、率先して商品を並べますが
販売店の女性達は気にいらないのです。
その人達の仕事を取ってしまったり、逆に指図したり
上司気取りで話す口ぶりが、
目上の女性従業員によく思われなかったのかもしれません。

それと、女に敵視されるようなキャラクターのような気がしてきました。

「あっ これはこっちに置いた方がいいんじゃない」
「これはこうすべきだよ」

と、来たばかりの人なのに
商品の配置や何かの手順も指示してしまうのです。

急に来て、売り場のことも何も知らない若い男に
女性従業員達は今までの自分たちのやり方を替えられ、
指示されたりして困っていました。

販売店の女性達はムッとしています。


・「こんなところに左遷させられた」と言う人と左遷先で働く人達

鈴木さんが転勤してし、ばらくたった時のある休憩時間のことでした。

私が外の大きな駐車場にある自動販売機に缶ジュースを補充している時、
鈴木さんは、お昼の休憩の時間で外に立っていました。

缶コーヒーをプチッと開け、一飲みした後
チキショウ!こんな所にこさせやがって」
チキショウ!絶対に戻ってやる
と独り言を言っていました。

こんな所?」ちょっと気になりました。

その人の言う「こんな所」で、私達は働いています。

そんなことを思い続けていたら、
「こんな所」で働いている人達には良く思われません。

「こんな所」ですが、ここで懸命に働いている人もいるし、
私のようにやっと雇ってもらえてよかったと思いている馬鹿もいます。

「こんな所」 と思っても、気持ちを切り替えしないと
「こんな所」で働いている人達とうまくやって行かなければ、
成績や評価をあげることはできないのではないかと思います。

馬鹿にしたり、地方の支店の人を下に見たりしている限り、
仲良くやっていけないと思いました。

転勤してきた日から、はりきっているようでしたが、
自分の休み時間にも、接客したり、何かの仕事をして、てきぱきと動くのですが、
鈴木さんが休んでくれないと、他の従業員が休めないのです。

売り場のみんなのリズムが狂わされているようでした。
嫌われます。

空回りしていることが よくわかる人でした。

鈴木さんは、ずっとその支店の人達と仲良くできずにいつもイライラしているようでした。

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・左遷先で働く人とともに

左遷された人は、左遷先でよく思われないことはよく聞きますが、
左遷先と言われている所で働いている人にとっては、
自分の勤め先が、左遷先の支店と決めつけられ嫌な気がします。

「こんな所で働かされて、くやしい」という人と仲良くするのは難しいです。
田舎の支店に来たら、新しく仲間に入れてもらうことになります。

わからないこともあるので、どうぞよろしくお願いします。
と言う気持ちを表さないと、
田舎の支店(左遷先)の人達と仲良くできず、
業績も上げられずに、本社には帰れないのでないかと思いました。

鈴木さんは、支店の女子従業員達によく思われていなくて、
教えてもらうくせに、口の利き方も目上の人にも友達口調で話しています。

本社採用だけど、こっちに来たら新米ですから
もうちょっと下手に出た方がいいと思いました。

でも、あの休憩時間、外の景色をキリット見つめて
缶コーヒーをプチっと開けて
「チキショウ!絶対に戻ってやる。」と言っていたことを強く覚えています。
私は嫌いではありませんでした。

その思いがわかるような気がします。
「俺も、ずっとここにいるつもりはない」
「早く自分の仕事を見つけたい」と私も思っていました。

その後、私はこの会社を辞めたので彼がどうなったのかはわかりません。
左遷と言う言葉を聞くと
「チキショウ!絶対に戻ってやる」
と言っていた左遷されてきた人のことを思い出します。

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