営業に回された50代の自動車整備士が脱サラして中古車販売店を開業

【ディーラーの自動車整備士が中古車販売店を開業】

・大手のディーラーの自動車整備士は高級取りか?

大手自動車販売の営業所に
自動車整備士として長く勤めていた人がいました。

車のことで知り合いになりました。
長年大手のディーラで整備士として働いていたのですが、
整備士という難しい専門的知識もあり、
修理するという技術の

両方を持っているので相当すごい仕事だと思います。

整備士

また、大手のディーラーだから給与は
相当もらえるのかと思っていました。
自動車のメーカーの給与は破格です。
トヨタ、スバル等の、平均月給もボーナスも相当なものです。

近所の自動車製造メーカーに勤務している
40代、50代の人達は、

1000万円近い年収です。

同じような車の仕事で、
販売という大金が動く仕事をやっていれば、
すごく稼ぐのではないか?

ディーラーに勤めている人で、
自動車整備士という国家資格も持っている人だと
相当な給与をとっていると思っていました。

しかし、聞くと、
給与はメーカーから比べたら全然だよ(低い)・・・」

ディーラーの営業も、給与が低いといいます。

また、今でこそ労働時間の改善がされた辛いけど、

以前はサービス残業が多く
就労時間も長くて辛かったと言っていました。

ディーラーの営業マンも整備士も、
本人たちは、いい仕事ではないというのです。

「そんなことがあるのか?」

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・サービス(自動車整備の仕事)から営業職へ辞令

その人は、後輩をよく面倒見る整備士で、
40代で整備士のチーフという係りにもなったような人でした。
勤務態度も同僚たちから評判がよかったようです。

しかし、その人がいないと修理できないのかと思ったら

そうでもないようで、
後輩たちが既に一人前になっている人も多いようでした。

ある時経営者から、
営業に回ってくれと言われたらしいのです。
長年自動車の整備修理をやってきた人に、
営業職への配置転換の辞令が来ました。

その同じディーラー営業マンに聞くと、

辞めろという言う意味だよ

「えっ!」

営業に回されることが辞めろ、と言う意味なんですか?」

「サービスしかやってこなかった人が、
50歳近くになって営業に回されたって営業なんてできないよ

「客に物を売る仕事は、技術系の人は嫌になるともうよ」

「まして年齢が上がってからの職種換えじゃ、ついていけないよ。
そうやって辞めさせるんだよ 汚いことするんだよ」

「年齢が上がって行くと給与も上がるし、
退職金の問題も出てくる。
有給も20日以上とられると会社だってやっていけないから、
厳しいよ ディーラー勤めも辛いよ」

・技術系の仕事から営業の配置転換はきついらしい

そして、その自動車整備士の人は、
しばらくは 営業の仕事をやったようですが、
接客、販売、交渉の仕事でもある、
自動車の販売営業の仕事は合わなかったようです

自動車修理部門で
チーフになるくらいの腕前もあった整備士です。
それが逆に仇となって
プライドがじゃまをするのかもしれません。

ある仕事ができる人ほど、
違う仕事をやらされることは嫌だと思います

その整備士の人は、
奥さんと相談した結果、
長年勤めたディーラーを退職しました。

・脱サラした50代の自動車整備士が中古車販売店を開業

その自動車整備士の人は
勤めていたディーラーから遠くない場所に
土地を借り、プレハブの事務所と
大きな金属製の車庫を買い、
作業所として開業しました。

販売相談

貯金で、ある程度開業資金はまかない、
仕入れや修理機械などの分は銀行から借りたようです。

親戚に税理士事務所をやっている人がいたので、
資金調整、借入、お金の問題は相談をする人がいました。
奥さんと二人で仕事を続けていったのです。

奥さんが受付や経理をして、夫が修理を軽い接客をするそうです。
夫婦で分業してやっています。

・サラリーマン時代の人脈がすべて顧客になる

その人は整備のチーフをやっていて、
長く後輩整備士の指導をしてきました

営業部の後輩達に対しても、

整備士として助けてあげたようです。

営業マンの頼みもよく聞いてあげていたようです。

整備士だからこそ気づける
自動車の問題点や思いついた点などの
車のアドバイスも
営業マンにしていたようです

そういう車の知識もあり人望もあったので
後輩整備士から、
ディーラーで扱えないような顧客を回してもらったり

後輩の営業マンの客で、
中古車が欲しい人がいれば紹介してもらえました。

仕事は、順調で成功したようです。

この夫婦は、もう70歳位です。
現在、誰か後継者を探しているようですから、
仕事は今も順調なようです。

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【車も修理よりも交換の時代】

最近は自動車も電子部品を多く使っているので、
修理と言う壊れた部分を直すことでなく

電子基板や部品を
そのまま取り替えることになり

ディーラーなどでないと
交換修理ができないものも増えてきたようです。

勉強しても修理でなく、取り替え作業になるから、
ちょっとした修理や点検調整しかできない場合も増えてきたようです。

板金という修理もなく、交換ということになるようです。

そういえば、
家電も家庭電器修理技士という資格がありましたが、
あまり聞かなくなってしまいました。

現在は機械ものは、壊れた場合に
修理して使うことが少なくなったようです。

古いものを修理して使うことよりも
壊れたら廃棄して新品を買った方が安くなります。

修理して使うという時代はとっくの昔に終わっています。

修理業の仕事の仕方も変わって行っています。

【会社の命令には逆らえないのが会社員】

他のディーラーの販売店にもそう言う年配の人がいました。

その人も営業だったのですが、
メカのことに大変詳しいので、尋ねると
「以前は、サービス(自動車整備)を、やっていたけど配置換えで
中古車の販売店に移動された」と言っていたのです。

他にも、配置換えで営業に回される
自動車整備士の人がいるんだなあと思いました。

営業よりも技術職の仕事がしたくて会社に入ったのに、嫌ですが、

それが会社員の定めなのですね。

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