他人の仕事が羨ましい。工場での設計や開発も辛くて皆も大変だ

【他の人の仕事はよく見える】

私は、若い時から外では工事の仕事をして、
屋内では工場での流れ作業の仕事をよくしていました。

自分ができるような仕事は、
辛いことが多いと思っていました。
外での土木作業などは、夏は暑いし冬は寒いのです。
工場内での流れ作業も同じようなもので、
扇風機やヒーターがあるものの
それでも暑さ、寒さは、外と変わりませんでした。

灰色の元気がなくなるような寂しい作業所で、
心も暗くなっていました。
一緒に作業している人も元気がなく、
無口な人や変なことを言う人が多かったのです。

普通高校しか出てなくて、
何の特技もない私には、
専門的な仕事や学歴のある人が行くような
良い会社には勤められません。

きれいなビルの中にある会社に勤めている人や、
立派な会社に勤めている人が
とてもうらやましかったのです。

私は作業着でいることが多かったので、
スーツを着る仕事や、設計図を作成する仕事、
オフィスで高価な商談をする仕事をしている人に
憧れていました。

良い会社に入って、
たくさん給与がもらえる仕事をしている人が、
うらやましくて仕方がありませんでした。

自分ばかりが大変な仕事で
少しもお金にならない仕事ばかりやっているようでした。

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【同じ工場に勤めていても、図面や開発部の人は別次元の人】

・専門的な工業知識がある人をうらやむ

昔、私が若い頃のアルバイトの募集は工場仕事ばかりで、
ベルトコンベアーでの流れ作業は嫌なのですけど

他に雇ってくれる会社はあまりありませんでした。

面接の時に流れ作業じゃないということで勤めてみても、
やっぱし生産の仕事だから、流れていなくても、
機械部品のコードとコードの接合をしたり、
同じ部品をビス止めしたりするなど、
一日中同じ作業をし続ける仕事が 多かったのです。

同じことを淡々とする仕事は もうたくさんでした。
しかし 同じ工場内でも、事務室にいる人達は別格です。

図面を書いたり、試作品を作っていたり、
取引先と相談をしていて、
ハイレベルの仕事をしていて、
うらやましく思っていました

かっこよくて、工業の難しい知識もありそうに見えて、
私とは違う優秀な人達だと思っていました。

工業高校や工学部の大学を出た人は
同じ会社にいても設計部、開発部などでかっこいいのです。

かといって、私は機械図面なんかさっぱり分かりませんし、
そんな面倒な仕事はできそうもありません。

ただ、専門知識で仕事をしている人がうらやましかったのです

自分も何かの専門的な知識が欲しいと思っていました。

・私だって良い職種に就きたい

大学の工学部を出た人達が、
工場で設計や開発、研究の仕事をするらしいです。
普通高校卒の私とは、やる仕事が違います。

私に機械製品の図面書きはできないし、
製品の開発もできません。

できることは、
コンベアーの前で製品を組み立てることです。

工学部を出た専門知識がある人が、
私と同じ流れ作業をするのではもったいないのは理解できます。
仕方がないことです。

その人達は、今まで頑張って大学で学んできたわけだから、
それでいいものだとわかっています。

他人の努力を知らないで、
ただ今を見て羨ましがっているつもりはありませんが、

自分にも、なにか特技があったらなあと、
何もできない自分が 悲しく思えていたのです

・設計などの立派な部署で働く人も辛いらしい

でも、その人達に言わせると、

「親会社の社員から、ああしろ、こうしろと、
無理な指図をされて、大変苦しい」
と言うのです。

製品パッケージの作成などで、
デザインを重視されると、
製品の耐久性が悪くなるとか、
ふたの部分が、
よくしまらなくなくなることが起こるそうです。

できない要求があったり、
急に変更命令があったりして、
いつになっても、仕事が終わらず、
家に帰れない日も多いのだそうです。

設計・開発で働く人の中には、
胃腸障害や不眠などの
体調不良で会社に来られなくなってしまう人や、
無理な仕事をさせられ心も体もおかしくなって、
退職する人も少なくないようです。

「現場で作業している方が、気が楽でいいよ」

「残業があっても、夜遅くまでないだろう」

「こっちはできなければ、夜中までやっているし、
朝早く出社させられて、出張させられることもあるんだよ。」

「設計部でもおかしくなる奴が、結構いるよ」

そんなことを
設計や開発の部署にいる人達と話したことがあります。

そんなもんかなあと 思っていました。

その後、大学に行っていた友人達も工場に勤めるようになり、
設計や開発などの工場の頭脳の仕事につくようになりました。
何年か経って、それと同じようなことを言っていました。

「下請け工場の研究とか開発とかいっても、
好き勝手にできるわけではなく辛いよ。
おかしくなる奴いっぱいいるもん」と言っていました。

【自分も工場で幹部の仕事について大変さが分かった】

・幹部候補生で工業団地に入社したものの

私は、親のコネを使って地元の工業団地内にある工場で
品質管理の仕事に就いたことがあります。
親の最大のコネを使いました。

地元では大きな工場でした。

そこで、作業員でなく、専門知識をつかう部署だったのです。
少しうれしかったのです。

ノギスや細かい測定器具を使い、
作った部品が図面通りにできているか確認する仕事でした。

偉そうな仕事のようで、
こんな偉い仕事についていいものかと思いました。

機械関係の知識は皆無でしたが、コネのおかげです。
工場で組み立て作業じゃない部署はやったことがなかったので
研究員見たいでかっこいい

しかし、
ちょっとした力の加減で0.1ミリ位くるってしまうので、
何回やっても同じように測れず
何回も同じ測定をして、頭がくるいそうになります。

全くこの測定の仕事も向きません。おかしくなりそうでした。

何個も何個も同じ部品を測定し続けるのです。
これじゃ、流れ作業と同じじゃないか?
一日中、ずっと部屋にこもって
たくさんの部品をいくつもいくつも測ってばかりいました。
これも一日が長いのです。

また、保管の仕方で金属の部品がすぐにさびたり、
ほこりで汚れてしまったりするので
倉庫係の管理ができていないと、
不良品を出荷してしまうことになるのです。

そういう現場の管理ができないせいで、
こちらがトラブルの処理をさせられます。

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・なにをやっても大変で不満ばかり言っていたかも

得意先の親会社に不良品が出荷されてしまうと
いちいち親会社に謝りにいくのです。

品質管理、測定の仕事は、
正確にできていることや
ミスを発見して、除外訂正することが
仕事になります。

変なものを誰かがいいやと思って
出荷してしまうと大損害になります。

そして親会社からクレームが来ることがよくありました。

親会社は遠くて行くのに2時間も3時間もかかります。

その親会社に謝りに行くことが月に何回もありました。

私は素人同然だったので
機械部品のことは全くわからず、

実際は先輩幹部に、ただくっついて行って
親会社の人に謝り、雑用をしていました、

対応策を設計の人達で話し合い、
いつになっても、帰れないので、辛かったです。

なぜかクレームや返品の連絡は
夕方来るので、帰りは夜中になります。

そしてまた朝早く出社し、訂正報告をし、
生産の設定の指示書を、
工場のもっと偉い人に渡さなければなりません。

そして、また同じような部品を図りまくる一日が始まります。
おかしくなりそうでした。
何が幹部だ!

そういう辛い日々もありました。

・羨ましがってた幹部になってみれば、そっちも辛かった

羨ましがっていた工場の幹部の仕事につくことができたものの
少しもいい仕事ではありませんでした。

「組み立て作業の方が気楽だ」と思うこともありました。

他人の仕事は楽そうに見え、自分の仕事だけが辛くて
苦労に見合わない給与しかもらえないと思いがちです。

しかし、実際は、他の人もみんな同じように苦しんでいるようです。

偉い部署の仕事、責任ある部署の仕事も、
見えない努力があって、
力のある人だからこそ、できる仕事であると思います、

みんな自分の仕事中に辛いことがあると思います。

入社したばかりの時、現場研修が2週間ありました。
その時、流れ作業で
一緒に作業をしていた同じ年位の工員がいました。
その人に久しぶりに会うと

幹部はいいね、事務所にいられてさ。給与も違うんだろう

いいよなあ。」

・・・そんなこと、ないよ・・・

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