【60代女性、再就職よりも飲食店の開業を考えた】
・空いている事務所をもんじゃ焼き屋へ利用】
知人の知り合いで、60歳になった女の人で、
土木会社の事務員をやっている人がいました。
その女性の勤務する土木会社の支店が
閉鎖することになったのです。
その人もその会社を退職する年頃です。
社長から、「この建物貸すから何かやってみてもいいよ。」
と許可をいただきました。
やりたい仕事があれば、ここで仕事を始めてもいい。
どうせ使わないのだからと言われたそうです。
その人は、子供が小さい時に離婚しましたが、
その子供も既に社会人になっています。
老後の生活資金にも不安があり、
何か事業がやりたいと考えていたそうです。
「国民年金では生活できないし、
勤めに行くのももう嫌だ。雇ってもらえないだろう。」
と思い、
いずれは、
何か自分で仕事をしたいと思っていたようです。
花屋とか、
仕事の関係上、土木にかかわる砂利の販売などを考えていたようです。
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【飲食店の開業を考えて】
・子供の頃に遊んだもんじゃ焼き屋みたいに
その人は、事務員の経験しかありませんでした。
花屋がやりたくても
花屋はどのように経営していいかわからないのです。
飲食店なら自分で家庭料理をしてきたので、
なんとなく料理はできるし、
食べにも行ったことがあるので
できるような気がしました。
子供の頃自分でも作ったり食べたりできて、
あまり難しくない食べ物ということで
お好み焼きか、もんじゃ焼き を思いついたのです。
そこでお好み焼きをやろうと思いました。
料理本で調べ、試作して考えている内に、
お好み焼き屋は、作ってすぐに食べ終わってしまう。
似たもので、もんじゃ焼きなら
作りながら少しずつ食べて、楽しめそうだ。
さらに、もんじゃ焼きは入れる具によって、
違った種類のもんじゃ焼きになり、
お客さんに喜んでもらえると思ったのです。
またに飲み物も売れるから、
食べて飲んで遊んでいられる楽しい場所に
できると思いました。
子供の頃には
学校の近くに子供達が行く、もんじゃ焼きがありました。
そんな感覚で
みんなに楽しめる場所にしたかったようです。
・事務所を飲食店に改装
土木事務所は、はじめから板張りでしたから、
ガスのテーブルを購入し設置するだけで、
座布団を敷けばなんとなく客間になりました。
知り合いの建築業者に
調理場や客間を少し改装してもらい、
厨房機器、冷蔵庫などの台所用品は
中古でそろえられるものは
中古で買いました。
食器なども、
そんなにお金がかからなかったようです。
もともと土木事務所でしたから、
住宅と違ってフロアーが平らで、広々としています。
何人も収容できませんが、
その方が改装費がかからないで済みました。
駐車場も数台置けます。
大型のエアコンも元々あるので
店舗への改装費用があまりかからなかったようです。
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・もんじゃ焼きの研究
開店を決める前に、
友人達と多くのもんじゃ焼きのお店に行って、
色々な種類のもんじゃ焼きを食べに行ったらしいのです。
昔は駄菓子屋みたいなところが結構あったのですが、
今は学校の近くには
駄菓子屋も子供がよく行くようなお店もありません。
お好み焼き屋は結構あるようでしたが、
もんじゃ焼き屋はなかったそうです。
言われてみれば
もんじゃ焼き屋は確かにあまりないかも しれません。
その為、
「需要がないからかもしれない?」と不安だったようです。
それでも友人達にも探してもらい、
遠くの町にあるもんじゃ焼き屋を見つけては
食べに行ってメニューを研究したそうです。
そのうち、これだ! という
自分のお店の売りにしたいメニューが
決まって来たのだといいます。
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【もんじゃ焼き屋の開店です。60代の女性の独立開業】
・もんじゃ焼き屋の開店
いつの間にか開店したようで、
開店後しばらくたってから、友人とお店に食べに行きました。
お店はやっぱり事務所風で、
食べ物屋であることが分かる看板が出ていたので
お店とわかる感じです。
看板がなければ、事務所かなと思うと思います。
何時ごろか覚えていませんが、
お店の中に入りました。
板張りの床に四角ガステーブルが何台かあって、
「昔、子供の頃にあった もんじゃ焼きみたいだ」
と思いました。
その60代の女性が
勧めるもんじゃ焼きを注文し
作ってもらい食べました。
野菜がたくさんはいったもんじゃ焼きでした。
私は、昔風の普通のもんじゃ焼きが食べたかったので、
それと
かき氷を注文し、
「ああ、こういうお店もいいなあ」と思いました。
もんじゃ焼きは、料理を食べに行くというよりも、
友人達と話す場所として、
話の合間に楽しみながら、遊びながら食べる場所
という感じがします。
食べるということが第一目標ではない気がします。
友人達と楽しめる場所という気がします。
いい感じの場所でした。
やがてお客さんが
どんどん入って来て満席になったのです。
お客さんは、若いカップルも多く、
学生から年配の人まで
幅広い層の人がお客さんになるようでした。
もんじゃ焼き屋が近くにないので、繁盛していました。
夕方から夜遅くまで営業しています。
・もんじゃ焼き屋の経営
今まで勤労者をやってきて、
60歳位から、
個人業者の感覚に切り替えなければなりません。
勤めていれば、お金がもらえるという感覚から、
働いていても、お客さんが来ないとお金がもらえない
という感覚にならなければならないのです。
さらにこの方は女性ですから、すごいなあと感心しました。
働いてもお金にならないと辛いですが、
初めからお客さんが来て、
ある程度の利益も確保でき、借金もないので良かったようです。
お店の改装費は自己資金でまかなえたのです。
建築コストが安く済んだ為、良かったようです。
家賃も以前の勤め先が
安く貸してくれていて助かっています。
何とっても、ライバルがいないので稼げます。
最初心配していた。
「もんじゃ焼き屋がないのは、需要がないからかも」
という不安はなくなっていました。
個人業は
大手がやらない業務を選ばないと長続きはしません。
その後、土日に高校生アルバイトを使う時もあるくらい
お店は経営出来たようです。
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